マメ科の常緑高木。雌雄異株で、果実は赤く色づいたら食べられます。材は建築や桶材に、庭木、生垣にします。材質は丈夫で白い木目が美しく、八重山で最高の建築材とされています。材質が堅いため白アリの被害が少ないです。
かつて八重山は、リュウキュウコクタン(ハイノキ科の常緑小高木)の産出で有名でした。三線の柄に使われます。現在では、かなり数が減ってしまったので、リュウキュウコクタンが使われている三線は大変高価なものとなっています。実はキダヌナイといい、食べることができます。
ヤシ科の常緑高木。沖縄では、クバと呼んでいます。琉球列島、台湾および南中国などの暖地に自生します。高くまっすぐ伸びるので、神が天から降りてくる木、神が天に昇る木とされています。葉はクバ扇やクバ笠、蓑などの民具品、芯の部分からは箒を作るなど、広く利用されています。
「クバに二枚以上の新芽が出れば、台風が来る」との言い伝えがあります。
竹富町の町花で、昔からサミン花として親しまれてきました。ミョウガ科の多年草です。葉は香りがよいため、包皮として、茎は繊維として民具などに材料として使われています。実を軒下にぶら下げておくと虫除けになるといいます。
トカラ列島以南に分布するタコノキ科の常緑低木。砂地の海岸低木林の最前線に自生し、防風の役割も。雌雄異株。葉は帽子や筵、草履や民具などに使われます。木の根は、カゴなどに、果肉は食べることができます。白い新芽の部分は茹でたり、炒めたりして食べます。法事には欠かせない料理の一つです。ヤシガニの好物です。地上の茎から出るアダンの気根が多い年は雨が多い凶年だと伝えられています。
熱帯地方の海岸に広く分布し、防風林としても植えられているオトギリソウ科の常緑高木です。葉が光沢をもっているため、照葉木と呼ばれています。種子の油は灯用や薬用として、材は建築、家具材にできます。ヤラボともいいます。
オトギリソウ科の雌雄異株の熱帯性常緑高木で、沖縄地方では街路樹としてよく見かけます。島では、風よけに家の周囲に屋敷垣として植えられていることが多いです。沖縄を代表する黄色の染料植物です。樹皮を煮だして、染液にします。風雨に耐えた木ほどよい色が出ると言われています。季節によっては、枝や葉も使います。黄色に藍をかけて、美しい緑色を出します。
マダラチョウ科の沖縄以南に生息する日本最大の蝶です。羽を広げると15cmにもなります。金色のさなぎでも有名です。2000年には、石垣島から竹富島までの約6キロの海を渡っていることが確認され、話題になりました。幼虫の食草はホウライカガミ(キョウチクトウ科)で、海岸付近のサンゴ礁石灰岩地帯に生えている多年生のつる性植物です。この草を食べるとヤギが死ぬほどの毒を持っています。オオゴマダラは、この毒を体に取り込むことで、天敵から身を守っているといわれています。
島々の生垣でよくみかけるサボテン科の植物です。赤い実がなります。
どの島でも家々の庭や道に生えていて、一年中実をつけます。野菜として、果実として、いろいろに利用されています。