八重山における芸能は、神遊び、舞踊、演劇、太鼓、歌謡などがあり、内容は多岐に渡りますが、神に捧げる奉納舞踊がそのほとんどです。これらを大別すると、1.首里王府の保護のもと士族層によって育まれてきた「古典芸能」、2.諸島の村々で暮らす庶民により育まれ、ムラの祭りの場を中心に発達し伝承されてきた「民俗芸能」、3.明治の廃琉置県後に商業演劇を通じて成立した「大衆芸能(雑踊)」となります。ただし、これらは明確に区分されるものではなく、相互に影響しあいながら歴史的に展開してきました。