八重山における芸能は、神遊び、舞踊、演劇、太鼓、歌謡などがあり、内容は多岐に渡りますが、神に捧げる奉納舞踊がそのほとんどです。これらを大別すると、1.首里王府の保護のもと士族層によって育まれてきた「古典芸能」、2.諸島の村々で暮らす庶民により育まれ、ムラの祭りの場を中心に発達し伝承されてきた「民俗芸能」、3.明治の廃琉置県後に商業演劇を通じて成立した「大衆芸能(雑踊)」となります。ただし、これらは明確に区分されるものではなく、相互に影響しあいながら歴史的に展開してきました。
旗頭は集落のシンボルです。各集落の暮らしや農産物を象徴する「装飾(稲穂やパイナップル、トンボ、鎌など)」と、信念を表す言葉を染め抜いた「幟」からなっています。
竹竿はかなり重いですが、お祭りの際には男の人が勇壮に担ぎ、村の中を練り歩きます(写真は西表島の旗頭が一堂に会した「ぱいぬ島祭2011」)。
慶来慶田城七つ星古典太鼓は、祖納に古くから伝わる伝統芸能で、現在では西表小中学校の子どもたちを中心に大切に受け継がれています。独特のばちさばきが格好良く、十数名の奏者のリズムがきれいに揃う演奏は迫力があります。写真は、2011年に開催された「西表しまぴとぅ文化祭」の舞台です。