かつて八重山は、リュウキュウコクタン(ハイノキ科の常緑小高木)の産出で有名でした。三線の柄に使われます。現在では、かなり数が減ってしまったので、リュウキュウコクタンが使われている三線は大変高価なものとなっています。
実はキダヌナイといい、食べることができます。
木綿を素材とした織り物の一種で、「ミン(木綿)でできたサー(幅の狭い)帯」のことをミンサーといいます。沖縄県内でもいろいろな織り方があり、熟練した手技と根気が必要とされます。手で締め織ることで、帯に厚みができ、独特の風合いの仕上がりになり、使うほどに体に馴染んでいきます。
今では沖縄といえば思い浮かぶほど有名なこの写真の絣柄は、竹富島が発祥だと言われています。
かつて通い婚が行われていた時代に、女性から男性にミンサーを贈る風習があり、竹富島の女性たちは心を込めてこの柄を織りこんだのです。
「四つ玉、五つ玉」の絣柄には、「いつ(五つ)の世(四)までも末永く」、
ムカデの足と呼ばれる両耳の白と藍が交互する二列の模様には「足繁く通って来てください」、絣柄を挟む二本の線には「道を踏み外すことなく、愛を育ててほしい」という願いがそれぞれに込められています。
屋敷内の伝統的な構成と配置に珊瑚礁のグック(石垣)に取り囲まれた伝統的な屋敷の中心に居室・寝室としてのフーヤ(主屋)が建ち、その西隣に炊事棟(トーラ)が位置しています。家屋の外観は、木造(貫屋造)・平屋の構造と、琉球赤瓦葺き漆喰塗りまたは茅葺の寄棟屋根、木板張り・木板雨戸の外壁、軒の深さと低さなどが特徴です。(国選定重要伝統的建造物群保存地区)
旧与那国家住宅は、伝統的な間取りの「ふーや」(主屋)と「とーら」(台所棟)を中心とする住宅の構えを良好にとどめており、また竹富町竹富島伝統的建造物群保存地区の核となる住宅で、竹富島における近代の住居形態と生活様態を理解するうえで、高い価値があるとされています。(国指定重要文化財)