竹富島の種子取は粟の播種儀礼で、600年の歴史があるといわれています。節祭から49日目にあたる戊子(つちのえね)の日を祭日とし、旧暦の9~10月に10日間にわたって行われます。戊子には「火の神」「農業の神」に種子取の祈願をし、「飯初」(粟餅)を作ります。
己丑(つちのとうし)には清め精進(ンガソージ)し、7日目の庚寅(かのえとら)と8日目の辛卯(かのとら)の両日に「庭の芸能」「舞台の芸能」を奉納し、残る2日間で祭のしめくくりをします。奉納芸能1日目は、夜を徹して、各家庭を巡り「ユークイ」を行います。
竹富島の種子取祭は、娯楽的な演劇などもはさみながら次々に奉納され、芸能そのものが竹富島の歴史を語る仕組みになっています。