明和8年旧暦3月10日(1771年4月24日)午前8時ごろ、八重山群島全域を揺るがす大地震が起き、大きな津波が押し寄せました。地震の規模はマグニチュード7.4、震源地は石垣島の南南東40kmという近さでした。石垣島宮良牧中で85.4mに達したとされています。
小浜島では、住民1900人のうち、公務で石垣島に出かけていた9人が犠牲となりました。小浜島は島全体が高く、中央に99.4mの大岳(うふだき)があり、被害が少なくてすんだようです。が、海岸の水田地帯には、津波が押し寄せたため、海水に浸かった水田地帯をナーンダニと呼びようになりました。「ナン」は八重山の古い言葉で津波のことで、ナーンダニとは、津波の田という意味です。ナーンダニの一本松(リュウキュウマツ)のところまで大きな波が押し寄せてきたということが言い伝えられています。昔のデートスポットでもあります。
この道が、NHK朝の連続テレビ小説「ちゅらさん」で一躍有名になり、両側がサトウキビ畑のため「シュガーロード」と名付けられました。ところが、島内に1990年代には94ヘクタールあったサトウキビ畑が、2008年には49ヘクタールと半減してしまいました。両側にあったサトウキビ畑も、現在は牧草地が多くなっています。