マメ科の常緑高木。雌雄異株で、果実は赤く色づいたら食べられます。材は建築や桶材に、庭木、生垣にします。材質は丈夫で白い木目が美しく、八重山で最高の建築材とされています。材質が堅いため白アリの被害が少ないです。
小浜島の地質は、島の面積のわりには、八重山諸島に分布するほとんどの種類の地層がみられます。八重山の地質の縮図であるといわれるほどに変化に富んでいるのです。
帝国議事堂建設の当時、石材として切れ出され有名になったトラバーチン(琉球石灰岩の一つ)、サンゴや貝類などの化石や破片によって構成されている砂質石灰岩であるハトバナレジマ(粟石)などがあります。
小浜島の中心にあるのが標高99.4mの大岳(うふだき)です。その山頂からは、天気のよい日には西表島、石垣島、黒島、竹富島などの島々が見渡せます。島の自然の美しさや五穀豊穣を歌い込んだ「小浜節」にも唄われ、展望台の脇には歌碑が立っています。先島諸島火番盛(さきしましょとうひばんむい」の一つ。
かつて八重山は、リュウキュウコクタン(ハイノキ科の常緑小高木)の産出で有名でした。三線の柄に使われます。現在では、かなり数が減ってしまったので、リュウキュウコクタンが使われている三線は大変高価なものとなっています。実はキダヌナイといい、食べることができます。
石垣島と西表島の間に広がる広大なサンゴ礁海域は、石垣島の「石」と西表島の「西」をとって、石西礁湖と呼ばれ、日本を代表するサンゴ礁生態系を有しています。400種を越える造礁サンゴ(体の中に褐虫藻を住まわせるサンゴのこと。サンゴ礁の基盤や素材をつくる役割が大きい)が分布する種の多様性の高い海域であり、また、沖縄本島へのサンゴ幼生の供給源としても、日本のサンゴ群集を支える貴重な役割を果たしているといわれています。1972年(昭和47年)に西表国立公園に指定されています。
ヤシ科の常緑高木。沖縄では、クバと呼んでいます。琉球列島、台湾および南中国などの暖地に自生します。高くまっすぐ伸びるので、神が天から降りてくる木、神が天に昇る木とされています。葉はクバ扇やクバ笠、蓑などの民具品、芯の部分からは箒を作るなど、広く利用されています。
「クバに二枚以上の新芽が出れば、台風が来る」との言い伝えがあります。
薄い茶にこげ茶の斑紋があります。まれに全身が赤っぽいものもいます。顎が張り、頭が三角形です。カエルやトカゲ、哺乳類や鳥を食べます。
竹富町では、鳩間島、波照間島以外の島に生息しています。
コーキ原に自生するガジュマル群落。(竹富町指定天然記念物)
竹富町の町花で、昔からサミン花として親しまれてきました。ミョウガ科の多年草です。葉は香りがよいため、包皮として、茎は繊維として民具などに材料として使われています。実を軒下にぶら下げておくと虫除けになるといいます。
トカラ列島以南に分布するタコノキ科の常緑低木。砂地の海岸低木林の最前線に自生し、防風の役割も。雌雄異株。葉は帽子や筵、草履や民具などに使われます。木の根は、カゴなどに、果肉は食べることができます。白い新芽の部分は茹でたり、炒めたりして食べます。法事には欠かせない料理の一つです。ヤシガニの好物です。地上の茎から出るアダンの気根が多い年は雨が多い凶年だと伝えられています。